リフト1本で回す西ゲレンデ
東ゲレンデとは打って変わって、静かで自然を感じられる西ゲレンデは、新しく増設されたようです。ロングコースが4本あり、ゆったりと過ごせる雰囲気です。西側のセンターロッジには、十分な広さの休憩所と自動販売機(カップヌードルと飲み物)がありますが、レストランはありません。この日は、スキー学習に来ていた地元の小学生がお弁当を広げていました。
滑れたらラッキー!Aコース
最大斜度29度のAコースは競技用コースです。レーシングチームの練習を行っていると入ることができませんが、練習が終わった後なら一般来場者も楽しむことが出来ます。レーサーしか滑っていないので、壁には雪がたっぷり積もったまま、圧雪も綺麗に残ります。一日中滑った後のデザートとして最後に1本滑れたら最高です。※脇にはポールが刺さっています。当て込んで倒さぬように注意してください!
足慣らしに最適、中級Bコース
最大斜度は20度、まずは約700mの斜面を大きく使って滑りましょう。コース脇は未圧雪エリア。カービングでアップした後は、その日のゲレンデコンディションが確認できるオープンな未圧雪エリアもあります。このコースをレーシングチームが利用するのは、朝の数本なので、混雑がありません。思い切りスピードを出してもしっかりとコントロールができる斜面です。
降雪があれば未圧雪のCコースへ
その日が膝上のパウダーなら、迷わずCコースへ。昔はモーグルの為のコブ斜面だったようですが、近年は利用者も減り、未圧雪エリアなっています。最大斜度は28度あり、エキサイティングなパウダーラン!コース後半には川が流れているので注意が必要です。途中でコースにヒビが入るように隆起しています。僕はノーズが刺さり、フロントフリップ!必ずテストの1本を滑り、チェックしてから攻めましょう。
その大きさは、なんと高さ約27m、直径2.9m、桂としては道内で3番目の巨木であり、明治後期に開拓農家が入植した当時から「かもい岳の山の神」として守られてきたそうです。複数の桂が成長により合わさり太くなったと推測されています。
緩やかなDコースでグラトリ練習
グランドトリックの練習や初心者にお勧めなのがDコース。西ゲレンデで最も長い全長1300mというロングコースで、緩い斜度が続きます。ウォーミングアップやワックスのテストにも良いコースだと思います。
駐車場選びが鍵となる⁉
1つの山が山頂から東西に分けられたかもい岳スキー場。東西の麓にはそれぞれセンターハウスと駐車場があり、山頂で行き来できますが、どちらの駐車場に車を停めるかによって遊び方のアプローチが変わります。風向で雪のつき方も変わるので、天候をよくチェックして計画を立てましょう。近隣の砂川市や滝川市からなら、メインゲレンデの東の駐車場が近いようです。西側はセンターハウスの設備は少ないですが、混雑を避けられる傾向にあります。大会等のイベント開催日や混雑が予想される日は、最初から西駐車場を狙うと吉、ということも覚えておきましょう。
アクセスと料金
リフト券は1日券(大人3.000円)の他、午前券(大人2.400円)午後券(大人1.800円)等がありリーズナブルです(2018年現在)。ここぞ、というコンディションの日は、札幌から高速代をかけて行っても損はありません。
宿泊と周辺情報
東ゲレンデのすぐそばには、かもい岳温泉(2019年かもい岳スキー場と同時に閉鎖)があります。天然温泉ではありませんが、日帰り入浴や合宿に利用されているようです。また、近郊には、うたしないチロルの湯や、砂川市まで行けば上砂川岳温泉 パンケの湯などがあります。また、かもい岳スキー場から1時間圏内には美唄国設スキー場、富良野スキー場、カムイスキーリンクス等があり、近郊に宿泊すれば、刺激的なスノートリップができそうです。
かもい岳スキー場存続のために
かつて、かもい岳スキー場を利用していた皆さん、今もこのスキー場でトレーニングを積んでいる選手たちがいます。北海道でスノーボードを楽しんでいる皆さん、素晴らしいゲレンデがまた一つ無くなろうとしています。かもい岳スキー場営業再開を願う署名にぜひご協力をお願いいたします。
ローカルゲレンデに行こう!
MOJANEでは、これまでも道内のローカルゲレンデの紹介に力を入れてきました。もちろん、大規模ゲレンデの魅力や満足度は申し分ありませんが、自然に恵まれた北海道には、規模は小さくても魅力的なゲレンデが沢山あります。せっかく北海道に住んでいるなら、様々なゲレンデを探検することもスノーボードの楽しみです。また、その山の歴史を知る現地スタッフとのコミュニケーションは、多くの発見があります(僕は地域の美味しいお店やお勧めの温泉を教えてもらいます)。
少子高齢化や利用者の減少…。存続が危ぶまれているのは、かもい岳スキー場だけではありません。MOJANEでは今後も道内各地のローカルゲレンデを応援しつつ、出来る限りご紹介したいと考えています。