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yasuhide kuroki BURTON

チューンナップの匠、黒木康秀さんが語るスノーボードの世界

BURTON PRODUCT SERVICE 黒木康秀さんインタビュー

チューンナップで築いた信頼関係

moro : 僕が中学生だった頃、スノーボード雑誌で黒木さんのインタビュー記事を読みました。「テリエのボードを一晩中ブラッシングしていた」という内容だったのですが、覚えていますか?

kuroki : あの時は、ライダーが気に入って大会へ持ち込んだボードに対して、現場でベースとエッジの調整を手作業で行い、翌日に間に合わせる作業がたくさんありました。その積み重ねが、現在の信頼関係になります。

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moro : 記憶に残っているチューンナップのエピソードがあれば教えてください。

kuroki : 全てが印象深い記憶ですが、その中から2つ。ソルトレイクの前の年、旭川サンタプレゼントパークで行われたFISワールドカップのデュアルGSで、何年も一緒にワールドカップを転戦し行動を共にした​フランス人のBurton EuroライダーChristophe Seguraが初優勝したことですね。雪質が刻々と変化していく中で、現場で調整を行い、ライダーと共に優勝することができました。当時はBurton japan, Burton Euro専属という形で回っていました。

moro : その大会、僕も観戦していました!高校生の時だったでしょうか、父親に連れて行ってもらいました。ハーフパイプも同時にやっていて、土井隼人君も出場していました。あの時も優勝の立役者は黒木さんだったんですね。

kuroki : みんなが​その選手(Christophe Segura)を応援していて、他のメーカーや選手たちともハイタッチしたのが凄く記憶に残っています。現在SG代表でBurton Euro専属アルパインのSigi grabner もいたし。今日は、当時のボード持ってきていますよ。ファクトリープライム(アルパイン)、スーパーモデルと、クレイグ・ケリーが乗ってた時代のものです(この日行われたBURTONMAINTENACECLINICでお披露目されました)。

もう1つは2001年、ノルウェーのアークティックチャレンジで、当時Burtonライダーだったヘイ キ・ソーサがハイエストエア賞を受賞した時ですね。この時のクオーターパイプセッションはスキージャンプの施設で行われたんですけど、エントリーしていたライダーがみんな高さが出ず苦戦していました。ヘイキは私のところへ相談にきて、ワックスの調整をしました。その後の3本目、世界記録(当時)が生まれたんです。本人がすごく喜んで、本当にありがとうと言ってくれました。飛び過ぎて震えていましたよ、嬉しいのと怖いのとでね。

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刻々と変化する雪とチューンナップ

moro : 黒木さんがチューンナップを始めたきっかけやチューンナップの醍醐味について教えてください。

kuroki : 始めたきっかけを話してしまうと、小説本の様に長くなってしまうので、ここでは省略させていただきます(笑)。相手が自然(雪質)なので、状況の変化に合わせ仕上げていく事が面白さの一つです。その時の場所と雪質を受け入れて、最大限に楽しみましょう。

moro : 黒木さんは”舐めるとそれがどんなワックスか分かるらしい”と、小耳に挟みました。…本当ですか?

kuroki : 実際どうかと思って口に入れたことはあるんですけど、なんか美味しそうだなって。それが社内で話が大きくなって広がって「あの人、ワックス食べるんだ」みたくなっちゃったんですね(笑)。でも全然美味しくないし、本当に体に悪いので、絶対にワックスは口に入れないでください。

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キッズの為のチューンナップアイディア

moro : 今や子供たちも大会で活躍する時代。マネージャーを務める保護者の皆さんにアドバイスはありますか?

kuroki : チューニング視点から見ると、大会などエントリーする場合、ボード、バインディング合計2セット用意しておくと、現場の状況に対応する事ができます。

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スノーボードとバートンのこれから

moro : これからのスノーボードは、どんな進化が期待できるとお考えですか?

kuroki : 私たち(Burton)には、チームとCraig’sのように、プロダクトの進化に関わるスタッフがたくさん働いています。プロダクトに限らず、ユーザーへのサービスも、これからもっと進化するでしょう。

moro : 黒木さんのスノーボードキャリアの中で、ずっと乗りたいお気に入りボードを教えてください!

kuroki : 1999 Super model 81 (天神平、白樺湖のゲレンデで、コースはじからはじまで使って楽しんでました。) 2000 Super model 59(初めてNZでバックカントリー講習会に参加した際、山の石と喧嘩をして50m滑落してしまいました。) 1999 FP-7.8 200s(Burton GS Boardsの中で、僕に一番合ったシェイプとフレックスです。)今回ご紹介したボードは、サイズ、フレックス、トーション、シェイプ、デザインが僕好みで、今でも持っておきたいボードです。

moro : 最後に、この冬スノーボードを始めよう!という人に向けてメッセージをお願いします。

kuroki : MOJANEへ足を運び、諸橋さんを質問攻めにしましょう。そこからお客様のスノーボードライフがスタートします。

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黒木さん、ありがとうございました!

スノーボードをとことん楽しもう

この日のMOJANEでは、黒木さんを講師にBURTON MAINTENANCE CLINIC を開催。黒木さんのお話や実演によって、改めて繊細で奥深いチューンナップの魅力に触れることが出来ました。僕自身10代の頃、雑誌”トランスワールドスノーボーディング”で黒木さんの記事を読んだことがチューンナップとの出会いでした。20年の時を経て、ご本人にインタビューする日が来るなんて!人生何が起きるか分からないものです。また、この記事によってチューンナップに興味を持ってくれる人がいたら嬉しい限りです。

スノーボードの楽しさは、滑る事だけではありません。好きなライダーを追って映像作品を鑑賞したり、色々なセッティングを試したり、そして、チューンナップに時間をかけてみたり。まずは基本のメンテナンスから。次に、行先や天候に合わせたワクシング。更に、コンペを勝ち抜くためのエッジメンテナンス…。チューンナップの奥深さに触れるとスノーボードはもっと面白いものになると思います。

MOJANEは今シーズンも、ユーザーの皆さんとのチューンナップ情報交換や実験を楽しみにしています。

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Categories : SNOWBOARD
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